婦人科系がんの特徴

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婦人科系がんの3大疾患は、子宮頸がん、子宮体がん、卵巣がんです。

その割合は女性のがんの約1割です。

女性特有の婦人科系がんには、特徴的症状があります。

その特徴的症状をまとめました。

婦人科がん(子宮頸がん、子宮体がん、卵巣がん)

子宮と卵巣
解剖学的に、子宮は頸部と体部にわかれており、頸部のがんを子宮頸がん、体部のがんを子宮体がんと呼びます。

婦人科系がんに関連する症状

婦人科系がんには、特有の症状があり、必ず知って欲しい情報です。

血液凝固系因子の亢進

婦人科系のがんで気をつけるべき合併症は、血液凝固能の亢進による様々な症状です。

脳梗塞、深部静脈血栓症などを合併すると、日常生活が困難になります。

詳しくは、こちらの記事を参考にしてください☞

血液凝固因子の亢進

リンパ浮腫

婦人科系がんの手術では、リンパ節を切除しなければいけないケースがあります。

その場合、術後3カ月以内に、リンパ浮腫が出現する方も少なからずいます。

詳しくは、こちらの記事を参考にしてください☞

がんとリンパ浮腫

癌性腹膜炎(腹膜播種)

特に卵巣癌の場合、腹膜へ浸潤することで様々な症状が起こります。

代表的なのは、低アルブミン、腹水、水腎症などです。

根本的治療は見つかっていませんが、腹水を抜き、アルブミンを戻すKM-CARTなどが行われます。

詳しくは、こちらの記事を参考にしてください☞

腹膜播種

イレウス(腸閉塞)

癌患者の方は、よくイレウス(腸閉塞)を起こします。

その原因は、抗がん剤の副作用、(消化器や腹部周囲の)術後合併症、癌による消化管の圧迫と閉塞、そしえて腹膜播種です。

詳しくは、こちらを参考にしてください⇒

癌と腸閉塞

骨転移

原発子宮がんの約2割の方に骨転移を認めると言われています。

骨転移は痛みや神経麻痺を起こすと日常生活が困難になります。

詳しくは、こちらを参考にされてください☞

骨転移の基礎知識




診断の要点と治療

子宮頸がん

初期の子宮頸がんは無症状のため、初期に発見するためには健診か婦人科の受診で見つけるしかありません。進行すると、不正出血がみられ、それが初期症状になります。

内診所見、コルポスコピー所見、膀胱鏡、円すい切除を行い、病期を決定します。

病期により、手術、放射線、化学療法を組み合わせて治療を行います。

子宮頸がんの病期分類2

子宮頸がんの病期分類

子宮体がん

不正出血で見つかることが多いです。

手術で摘出した標本を病理検査にだし、病期を決定します。

治療の第一選択は手術です。ステージⅣまでは手術が選択され、化学療法や放射線治療が併用されます。

子宮体がんの病期分類2

子宮体がんの病期分類

卵巣がん

卵巣がんは婦人科特有の症状の不正出血ではなく、腹部膨満感や下腹部痛で内科を受診した際に見つかる事が多いです。

超音波エコー、画像診断(MRI、CT)、摘出した標本を病期検査に出すなどして、病期を決定します。

治療の第一選択は手術です。子宮と両側付属器および大網切除です。ステージⅠA(卵巣内限局)では、術後経過観察となりますが、ステージⅠB以上は術後化学療法が行われます。

その他の状態も考慮して治療が行われますので、あくまで参考程度に考えてください。

卵巣がんの病期分類2

卵巣がんの病期分類

婦人科系がんの先進医療

○パクリタキセル静脈内投与(一週間に一回投与するものに限る。)及びカルボプラチン腹腔内投与(三週間に一回投与するものに限る。)の併用療法

⇒局所麻酔または硬膜外麻酔下の小開腹を行い、腹腔ポートを留置する。このポートより、カルボプラチンを腹腔内に直接投与する。また、全身化学療法としてパクリタキセル経静脈内投与を併用する。

適応:上皮性卵巣がん、卵管がん又は原発性腹膜がん

医療機関

  • 新潟県    新潟県立がんセンター 新潟病院
  • 新潟県    新潟大学医歯学総合病院
  • 青森県    弘前大学医学部附属病院
  • 岩手県    岩手医科大学附属病院
  • 宮城県    東北大学病院
  • 福井県    福井大学医学部附属病院
  • 栃木県    自治医科大学附属病院
  • 栃木県    地方独立行政法人 栃木県立がんセンター
  • 群馬県    群馬大学医学部附属病院
  • 群馬県    群馬県立がんセンター
  • 東京都    公益財団法人がん研究会 有明病院
  • 東京都    昭和大学病院
  • 東京都    慶應義塾大学病院
  • 東京都    東京女子医科大学東医療センター
  • 東京都    順天堂大学医学部附属順天堂医院
  • 東京都    東京慈恵会医科大学附属病院
  • 東京都    東京慈恵会医科大学附属第三病院
  • 埼玉県    埼玉医科大学国際医療センター
  • 埼玉県    埼玉医科大学総合医療センター
  • 神奈川県 東海大学医学部付属病院
  • 千葉県    東京慈恵会医科大学附属柏病院
  • 神奈川県 横浜市立市民病院
  • 茨城県    筑波大学附属病院
  • 愛知県    愛知県がんセンター
  • 大阪府    市立貝塚病院
  • 大阪府    地方独立行政法人大阪府立病院機構 大阪国際がんセンター
  • 大阪府    大阪医科大学附属病院
  • 大阪府    大阪大学医学部附属病院
  • 兵庫県    兵庫医科大学病院
  • 兵庫県    兵庫県立がんセンター
  • 三重県    三重大学医学部附属病院
  • 京都府    京都府立医科大学附属病院
  • 奈良県    奈良県立医科大学附属病院
  • 広島県    独立行政法人国立病院機構 呉医療センター 中国がんセンター
  • 広島県    市立三次中央病院
  • 広島県    広島県厚生農業協同組合連合会 廣島総合病院
  • 愛媛県    独立行政法人国立病院機構 四国がんセンター
  • 鳥取県    鳥取市立病院
  • 福岡県    独立行政法人国立病院機構九州医療センター
  • 長崎県    社会福祉法人恩賜財団済生会支部 済生会長崎病院
  • 静岡県    静岡県立静岡がんセンター

○治療抵抗性の子宮頸がんに対するシスプラチンによる閉鎖循環下骨盤内非均衡灌流療法

⇒本治療法は動注化学療法に体外循環を組み合わせた体外循環動注化学療法であり、骨盤内悪性腫瘍の薬剤流入路である動脈と、薬剤流出路である静脈を制御することで標的領域を閉鎖循環下に管理することで全身への抗がん剤漏出を防ぐことが可能。

適応:子宮頸がん(術後に再発したものであって、同時化学放射線療法に不応かつ手術が不能なものに限る。)

医療機関

  • 東京都 日本医科大学付属病院

○内視鏡下手術用ロボットを用いた腹腔鏡下広汎子宮全摘術

⇒従来は開腹手術で行われていたが、出血量の少ない内視鏡下のロボット手術。

適用:子宮頸がん(FIGOによる臨床進行期分類がIB期以上及びIIB期以下の扁平上皮がん又はFIGOによる臨床進行期分類がIA2期以上及びIIB期以下の腺がんであって、リンパ節転移及び腹腔内臓器に転移していないものに限る。)

医療機関

  • 青森県    弘前大学医学部附属病院
  • 静岡県    静岡県立総合病院
  • 宮城県    東北大学病院
  • 東京都    東京医科大学病院
  • 東京都    昭和大学病院
  • 神奈川県 公立大学法人 横浜市立大学附属病院
  • 茨城県    筑波大学附属病院
  • 愛知県    豊橋市民病院
  • 大阪府    近畿大学病院
  • 京都府    京都大学医学部附属病院
  • 島根県    島根大学医学部附属病院
  • 鹿児島県 鹿児島大学病院




婦人科系がんまとめ

婦人科系がんの子宮体がん、子宮頸がん、卵巣癌は、女性のがん患者の約1割ですが、女性特有の機能に発症するがんは、症状も特徴があります。

特に注意して欲しい婦人科系がんに関連する症状は、血液凝固系因子の亢進、リンパ浮腫、腹膜播種、腸閉塞の合併、骨転移です。