免疫一覧

肺がん治療

肺癌は小細胞肺がんと非小細胞肺がんに分けられ、非小細胞肺がんに対しては、EGFR遺伝子変異を約半数の肺がん患者に認めています。EGFR遺伝子変異を検査することで、分子標的薬治療が行えます。免疫チェックポイント阻害剤も肺がんと適応になるなど、肺癌の治療は進歩しています。一方で副作用として間質性肺炎のリスクに注意が必要です。

虫歯

がん治療をされている方は、口腔内環境の変化が起こりやすいので、虫歯になりやすいです。もしも虫歯になったら、がん連携歯科医院を受診することをオススメします。一般的な歯医者の場合、がん治療を行っている事で断れるケースもあるようです。歯科治療を受ける側としても、やはり癌について一定の知識を持った歯科医院で治療を受けたいと思うものです。

人工甘味料

人工甘味料は血糖値を上げないため、糖尿病予防として期待されていましたが、近年の研究では肥満や糖尿病発症のリスクである事が分かってきました。その原因は、腸内細菌の乱れや糖質不足による糖質過多が考えられています。しかし、人工甘味料が癌発症や死亡率と有意に関連している事は、コホート研究でも否定されつつあります。砂糖入り飲料を飲むより、人工甘味料の方が、死亡リスクは低くなりますが、安全とまでは言えないようです。

骨髄抑制

化学療法や放射線治療を受けると、血球の減少がおこりますが、これを骨髄抑制と呼びます。骨髄抑制になると、感染症や貧血、出血傾向に注意が必要です。骨髄抑制を改善する方法はなく、回復するのを待つのみです。その間に感染症などのリスクが高まるので、手洗いうがいやバランスの良い食事を摂る事が重要になります。

便秘と運動・食事・環境

便秘はがん患者さんの大半が経験する副作用であり、通常は下剤が使用されます。しかし、下剤も薬剤であるため副作用があり、注意が必要です。自分で行える便秘対策として、水分摂取や食事の工夫、便秘体操や環境調整があります。

アレルギー反応と輸注反応

がん治療に伴うアレルギー症状には、免疫機能の亢進により起こるアレルギー反応と、抗原抗体反応により起こると考えられている輸注反応があります。アレルギー反応は抗がん剤で起こりやすく、輸注反応は分子標的薬で起こりやすいです。そのため、抗ヒスタミン薬の事前投与などが行われます。また、普段から体調を整えておくことも有効です。

がんと亜鉛不足

前半は亜鉛の基礎知識、後半はがんとの関係について述べました。亜鉛は現代人に不足しており、その原因は添加物を多く摂取する食生活の変化だと考えらえれます。抗がん剤による亜鉛不足がもたらす味覚障害がありますが、そもそもの亜鉛不足も原因の一つです。また、乳がん、膵臓がん、前立腺がんにおいて亜鉛との関係が研究により明らかになりつつあります。

免疫の仕組み・免疫を高める方法

狭義の免疫と広義の免疫について述べました。栄養療法や統合医療の動物実験や人に対する免疫の検証を見ても、実験結果で示されているのはサイトカインです。ですが、広義の免疫を高めることは良い事です。感染症や腫瘍熱が出た際に、広義の免疫を高めている方が悪化しません。自分で出来る広義の免疫を高めるトレーニングは積極的に取り入れるべきだと考えます。

がんと筋トレ

がん患者さんでは、病態により筋肉量の減少が生じます。それを予防するために、筋力トレーニングを行う事が推奨されています。また、筋肉量を保つことは、予後にも影響を与えています。さらに、筋肉から分泌されるサイトカイン(マイオカインと呼ばれる)は、免疫機能の一旦を担っています。筋肉量減少を予防し、がん治療に臨んでください。

造血器腫瘍(血液のがん)の病態と治療

急性白血病は造血幹細胞から血液細胞へ分化する過程の未熟な細胞が骨髄中で異常に、無失序に増殖し、正常な造血を阻害する病気です。病気になると貧血、血小板の減少、白血球の増加・減少を起こし、それに伴う症状で発見されやすいです。他の臓器に転移する確率は低いですが、治療をしないと数週間~数ヵ月以内に死亡します。