
緩和ケア病棟の実際と課題
緩和ケア病棟とは治癒を目指した治療が困難になった本人またはその家族に緩和ケアを行うとともに、外来や在宅への円滑な移行も支援する病棟です。しかし、希望した時期に関分け病棟に入院できるとは限りません。また、入院期間も1ヵ月と決められている病院も多いです。がんの方が増える今、緩和ケア病棟は順番待ちの状態です。早めに申し込みを行う必要があります。
がんの基礎知識、治療、がんリハビリテーションを中心に情報を発信しています。
緩和ケア病棟とは治癒を目指した治療が困難になった本人またはその家族に緩和ケアを行うとともに、外来や在宅への円滑な移行も支援する病棟です。しかし、希望した時期に関分け病棟に入院できるとは限りません。また、入院期間も1ヵ月と決められている病院も多いです。がんの方が増える今、緩和ケア病棟は順番待ちの状態です。早めに申し込みを行う必要があります。
免疫チェック阻害薬のオプジーボによる薬剤性間質性肺炎が報告されています。間質性肺炎になるこ呼吸困難や咳、指の変形が現れ、日常生活がとても不自由になります。治療はステロイド剤となりますが、完治は難しいです。そのため、呼吸リハビリテーションが行われます。呼吸方法の指導、日常生活の工夫、自分で行うストレッチ、軽い運動が大事です。
リンパ浮腫の原因は外科手術、がんの浸潤と転移、放射線治療など様々です。合併症として蜂窩織炎や深部静脈血栓症、リンパ管炎があります。予防するためには日常生活の注意を守ることが重要です。また、運動は禁忌と思われがちですが、積極的に行うことが推奨されています。
がん細胞は糖を栄養に活動しており、消費した糖を肝臓で再構築して活動しています。がん細胞は炎症性サイトカインを異常に産生することで、筋肉減少を引き起こしています。また、体脂肪も減らします。これらが異常な体重減少を引き起こし、飢餓状態となる悪循環を生みだしています。
味覚障害に対しては、食べ物の工夫や食生活改善が有効とされています。自分で行える唾液腺マッサージやツボを刺激することで、味覚障害を改善できるかもしれません。味覚障害は一時的な副作用ですが、栄養状態を悪くする可能性もあるので、上手に付きあう知恵を身につけましょう。唾液腺マッサージやツボなども有効です。
味覚障害はがん治療患者の多くが経験しており、命には関わらないからと軽視されがちです。しかし、食べる楽しみを奪われる苦痛は測り知れません。また、食欲減退がおこると栄養障害に発展し、治療に支障をきたすこともあります。「がんという命に関わる治療をしているのだから、これくらい我慢しないといけない」と考えがちですが、辛い治療だからこそ、栄養というベースを整える事が重要です。
がん患者さんでは、病態により筋肉量の減少が生じます。それを予防するために、筋力トレーニングを行う事が推奨されています。また、筋肉量を保つことは、予後にも影響を与えています。さらに、筋肉から分泌されるサイトカイン(マイオカインと呼ばれる)は、免疫機能の一旦を担っています。筋肉量減少を予防し、がん治療に臨んでください。
肝臓はエネルギーの貯蔵や解毒作用があり、がん化するとそれらの機能が低下します。障害が進むと腹水や肝性脳症のリスクが高まり、日常生活を困難にさせます。肝臓がんのリハビリテーションでは、それらの進行を遅延させ、ADLを維持させることを目的としています。
脳腫瘍には良性と悪性があります。良性は手術による症状の改善が期待できますが、悪性の場合、放射線治療や抗がん剤が選択されます。転移性脳腫瘍は悪性度が高く、肺がん、乳がん、大腸がんで多くみられるので注意が必要です。発見まで時間がかかり、症状が重くなるケースも少なくありません。CTで良いので、定期的な脳検査を申し込んで下さい。
がんリハビリテーションを行う前に、がんによる症状、抗がん剤による症状、既往歴の症状、二次的合併症を把握しておく事が大事です。 がんリハビリテーションの中止基準には日本がんリハビリテーション研究会の策定した中止基準を参考にしますが、リハビリスタッフはアンダーソン・土肥の中止基準を用います。 セラピストは患者さんに寄り添ったリハビリテーションを行います。